スイス・ツェルマットで事故死した遺体を日本へ搬送する手続きと葬儀準備の流れを教えてください。
回答数 1件

Question

先日、長期滞在していたスイス・ツェルマットで不慮の事故により兄が亡くなりました。現在は現地の病院でご遺体が安置されているのですが、できるだけ速やかに日本へ搬送し、故郷・京都の菩提寺で葬儀を執り行いたいと考えています。そこで、以下の点について具体的な手順や必要書類、関係機関への届け出方法を教えてください。

1.スイス側での死亡証明書・検視報告書の取得方法と、日本語翻訳・公証手続き
2.ご遺体の衛生保全処置（エンバーミングやドライアイス防腐）の種類と現地業者への依頼方法
3.航空会社を使った国際輸送の手続き（搬送用カスタムケース、各種許可申請、現地検疫所への連絡）
4.日本到着後の検疫手続き・税関提出書類
5.空港から京都の菩提寺への搬送業者手配と、菩提寺での葬儀準備にあたって必要な連絡・打ち合わせ内容

海外搬送は慣れない手続きが多く、家族だけでは不安です。同様の経験をされた方や国際搬送に詳しい葬儀社の方から、実際の流れや注意点を具体的にご教示いただけますと大変助かります。よろしくお願いいたします。

齋藤 親（東京葬儀） · Accepted Answer

スイス・ツェルマットから日本へご遺体を搬送し、京都の菩提寺で葬儀を行うには、多岐にわたる手続きと安全管理が必要です。概要は以下のとおりです。

＜スイス側の死亡証明書取得と翻訳・認証＞
死亡診断書・検視報告書の取得
医師または現地当局が発行する「Certificat de décès（死亡証明書）」と、事故検視報告を病院から受け取ります。

翻訳および公証（アポスティーユ）
スイス外務省またはカントン政府でアポスティーユ（公文書認証）を取得し、日本語翻訳の後、在スイス日本領事館にて領事認証を受けます。

＜衛生保全処置（エンバーミング等）＞
エンバーミング（防腐処置）
専門の葬祭業者（エンバーマー）がご遺体に防腐液を注入し、腐敗進行を抑えます。

ドライアイス防腐
エンバーミング不可の場合は、ドライアイスによる冷却保全で輸送します。

現地業者の手配
スイスの葬儀社または搬送専門会社に依頼し、手配契約を締結します。

＜国際輸送の手続き＞
搬送用棺（リガルボックス）
ご遺体を密閉・安全輸送できるUN規格の金属製輸送棺を使用します。

航空会社の許可申請
航空貨物扱いで、健康証明書・死亡証明書・輸送許可書を提出し、温度管理下で輸送便を予約。

現地検疫所への連絡
スイスの動物・植物検疫に相当する保健当局へも事前申請する場合があります（国により異なる）。

＜日本到着後の検疫・税関手続き＞
動植物検疫所（植物・動物由来の取扱がない限り簡易）
人体搬送は原則検疫不要ですが、到着空港の保健所に事前通知

税関提出書類
・死亡診断書（翻訳・認証済み）
・搬送業者発行の搬送許可証
・輸送棺の仕様書

引取と通関
葬儀社または搬送業者が立会い、スムーズに搬出通関します。

＜京都への搬送・葬儀準備＞
空港→京都の搬送業者
霊柩車や大型寝台車の手配。ルート・時間指定を行い、空港到着に合わせて迎車。

菩提寺との打ち合わせ
・法要日時と進行（読経・焼香・式場設営）
・祭壇の仕様、仏具レンタル（位牌・お軸・花飾り・香炉など）
・会食手配（精進料理や会席料理の数・会場）

当日の流れ確認
葬儀社・寺院・斎場・搬送業者間で時間割・搬入経路・設営・撤収を詳細共有。

＜ポイントまとめ＞

書類手続きと公証：死亡証明書 → アポスティーユ → 日本語認証

遺体防腐措置：エンバーミング or ドライアイス

国際輸送：UN規格輸送棺＋航空会社許可

日本入国：検疫所通知＋税関書類

葬儀当日：空港搬送→寺院打合せ→祭壇設営

これらの工程は専門性が高く、関係機関や各国規定との調整が煩雑です。国際搬送の経験豊富な葬儀社を一括でご依頼いただくと、手続きを効率的かつ確実に進められます。ご不明点や具体的業者紹介が必要な場合は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

スイス・ツェルマットで事故死した遺体を日本へ搬送する手続きと葬儀準備の流れを教えてください。

齋藤 親（東京葬儀）

齋藤親（東京葬儀）