宗派不明でも失礼にならない焼香作法は？一般的な手順を教えてください。

Question

先日、親族を亡くしたのですが、故人がどの宗派を信仰していたかが家族の中でもはっきりせず、通夜や葬儀での焼香作法に戸惑っています。仏式の焼香は、宗派によって「ひとつまみ・ふたつまみ・みつまみ」「香を手に取る指の使い方」「合掌の仕方」など作法がさまざまと聞きます。

故人の宗派が分からない場合、参列者として最も失礼にならない一般的な焼香の手順や心構えはあるのでしょうか？「抹香をどのくらい」「何度つまむ」「どこまでおじぎをする」など、迷ったときに使える基本の焼香マナーを教えてください。よろしくお願いいたします。

木南 健（東京葬儀） · Accepted Answer

故人様の宗派が不明な場合でも、「ひとつまみ焼香」の作法は、ほぼすべての仏式で失礼になりませんので安心してご参列いただけます。以下の流れをひとつ覚えておけば、迷わずにお作法を行えます。

①お焼香前の一礼
まず焼香台の前で軽く会釈し、祭壇やご遺族に向かって一礼します。合掌は胸の前で手のひらを合わせ、静かに気持ちを整えましょう。

②抹香を一つまみ
右手の親指・人差し指・中指で抹香（おしきみ）をひとつまみほど取ります。量は親指の第一関節ほどが目安です。

③おしいただく動作
抹香をつまんだまま、額の高さまでゆっくり持ち上げ（おしいただく）、そのまま香炉の中央へ静かに落とします。このとき、香炉の縁に手を触れないよう気をつけましょう。

④もう一度合掌・一礼
抹香を落としたら、もう一度軽く合掌してから、祭壇に向かって一礼します。その後、正面を向いてゆっくり席に戻ります。

この「一回おしいただいて一礼」というシンプルな焼香作法は、宗派を問わず広く用いられる方法です。必要以上に回数を気にせず、心を込めて香を手向けることが最も大切ですので、この流れを目安にされてください。ご不明点は、式場スタッフや僧侶にも遠慮なくおたずねいただければ、当日丁寧にサポートいたします。

宗派不明でも失礼にならない焼香作法は？一般的な手順を教えてください。

木南 健（東京葬儀）

木南健（東京葬儀）