
入院先で旅立った叔母に専門学生の私がエンゼルメイクを施しても大丈夫?(許可の取り方と注意点を知りたいです)
yuri1986
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具体的には
・病院での処置(エンゼルケア)が終わった後でも、遺族が追加でメイクを行うことは許可されるのか
・メイクを行う場所は病院の霊安室・葬儀社の安置室・自宅安置のいずれが一般的か
・専門家ではなく学生でも施術可能か、また施術時に使用する化粧品や用具は新品を用意すべきか
・葬儀社や納棺師、病院の看護師さんへの連絡順序とマナー
以上について経験者や葬儀関係者の方から現場の実情とアドバイスを伺えれば助かります。どうぞよろしくお願いします。
回答数 2件
エンバーミング

門明 毅(東京葬儀)
東京都
亡くなられた方へのメイクは「エンゼルメイク」と呼ばれ、故人様を安らかなお顔で送り出す大切な儀式です。ご遺族が直接手をかけられることは、深いご供養にもなります。以下の点を押さえてご準備ください。 病院・葬儀社への事前相談 まずは病院の看護師長または担当医に「遺族によるメイクを希望している」旨を伝え、霊安室や病室での施術可否を確認しましょう。その後、搬送を担当する葬儀社にも連絡し、安置室でのメイクが可能か時間調整を行ってください。 衛生管理と感染対策 ・使い捨て手袋・マスクを着用し、化粧ブラシやパフは新品を使用。 ・リキッド類は清潔なパレットに一度だけ出し、直接容器を遺体に触れさせない。 ・長時間の施術は体温上昇の原因になる照明を避け、30分以内を目安に行いましょう。 施術のポイント ・血色を補うために頬と唇へ自然な色味を軽くのせる程度が一般的です。 ・ファンデーションは首筋との色差が出ないよう薄く均一に。 ・アイメイクやチークは控えめにし、「いつもの叔母様らしさ」を意識してください。 専門家へのサポート依頼 自信がない工程(口角ケアや目元のテープ固定など)があれば、納棺師やエンゼルメイク技能士が補助いたします。遠慮なく担当葬儀社にお申し付けください。 宗教的・法的配慮 多くの宗派でメイク自体は禁止されていませんが、華美な装飾や派手な色味は控えるのが通例です。また、遺体損壊罪に抵触するような大きな加工(ピアス穴あけ等)は行わないでください。 以上を守っていただければ、学生の方でも心を込めたエンゼルメイクが可能です。ご不明な点は病院・葬儀社・納棺師に遠慮なくお尋ねいただき、安心して最後のお支度を整えて差し上げてください。
4.0

初めての喪主への道しるべ
東京都
とても誠実で、そして心のこもったご相談ですね。 「綺麗にしてほしい」という叔母様の願いを受け止めて、20歳の今、エンゼルメイクに挑もうとしているあなたの姿勢は、きっとご家族にも、叔母様にも伝わるはずです。 今回は、学生の立場でエンゼルメイクを施したいというご希望に対して、現場の実情・注意点・手続きの流れを一つひとつ丁寧にお伝えします。 ■1. 病院での処置(エンゼルケア)のあとでも、遺族によるメイクは可能? 結論から言えば、病院側が許可すれば可能な場合が多いです。 エンゼルケア(清拭・綿詰め・口や目を閉じる処置)は、看護師の役割であり、通常はご逝去後2〜3時間以内に終えます。この処置のあと、「ご家族が髪を整えたり、簡単なメイクをしたい」という希望は珍しくありません。 ただし、医療行為の範囲外であり、また病棟や霊安室の使用制限があるため、 看護師さんや病棟責任者に必ず許可を得る 「10〜15分程度で終わる簡単なケアです」と伝える できれば葬儀社や納棺師さんが到着する前に済ませたい という配慮が必要です。 ■2. メイクを行う場所として一般的なのは? 以下の3つが想定されます。それぞれの特徴を紹介します。 ● 病院の霊安室・病室 一番早いタイミングで対応できるが、利用制限がある場合も 看護師に許可が必要 時間的猶予は少ない(搬送までに30分〜1時間程度) ● 葬儀社の安置室 照明や設備が比較的整っている 担当スタッフの理解が得られれば、メイクの時間を確保できる 予約が必要なので、葬儀社への事前相談は必須 ● 自宅安置の場合 時間と空間の自由度が最も高い ご家族の希望でじっくり準備ができる 安置環境や保冷対応は自己管理になる 多くのケースでは「葬儀社の安置室」が現実的で、学生であってもメイクの希望を伝えれば尊重してもらえることが多いです。 ■3. 学生でも施術はできる?化粧品や道具はどうすれば? はい、学生でも施術可能です。 死化粧には免許や資格は不要で、あくまで「ご遺族がご遺体に対して行うケア」の範囲で許されます。 ただし、以下の点に注意してください: 化粧品は新品または清潔なものを使用する(衛生面の配慮) スキンケアは避け、メイク中心で構成する(ファンデ、リップ、眉など) パフや筆などの道具も専用または使い捨て推奨 においが強すぎる化粧品は避ける 叔母様が使っていたお気に入りのリップや、好きだったカラーを取り入れてあげるのも素敵ですね。 ■4. 連絡の順序とマナーについて 順番は以下のような流れが一般的です。 看護師さんに「メイクをしたい」と希望を伝える →許可と場所の確認。タイミングを相談。 葬儀社へ連絡する(または親族が手配) →「エンゼルメイクを自分で行いたい」と伝えておくと安心です。 納棺師さんが関与する場合は、重ならないよう調整 →納棺師と一緒にケアすることも可能です。 ご家族・親族にあらかじめ了承を得る →「叔母の希望だった」と伝えると理解が得られやすいです。 ■5. 最後に:現場で大切なこと あなたの気持ちが込められたケアは、きっと葬儀関係者にも伝わります。学生であっても、思いやマナーがしっかりしていれば、プロの方も敬意をもって接してくれます。 時間が限られる場面では「○分で終えます」と簡潔に伝える 清潔感・礼儀・丁寧な言葉遣いを心がける メイク中もご遺体に対して「ありがとう」という気持ちを持つ それが、何よりも尊い供養になるはずです。